「デスペラード」 イーグルス 1973年

2008-06-29

Tag : イーグルス

1980年公開の西部劇「ロング・ライダーズ」は、「48時間」や「ストリート・オブ・ファイヤー」などアクション映画に冴えを見せる僕の好きな監督ウォルター・ヒルの傑作です。 この映画では列車強盗や銀行強盗など、実際に西部を荒らし回ったならず者の兄弟達を、デヴィッド、キース、ロバートのキャラダイン兄弟、ジェームズとステイシーのキーチ兄弟が演じたことでも話題になりました。 音楽を担当したのはスライド・ギターの名手で、この映画をきっかけにサウンド・トラックでも腕を振るうようになったライ・クーダーです。

映画の題材となったドゥーリン・ダルトン強盗団の物語を歌ったイーグルスのアルバム「ならず者」からヒットしたタイトル曲「デスペラード」は、リンダ・ロンシュタットやカーペンターズもカバーした名曲です。 ソロになってからも活躍したグレン・フライとドン・ヘンリーは、いつ聴いても心に染みるいい曲を残してくれました。 アメリカの乾ききった広大な荒野で (できればメキシコ寄り。) 満天の星空を背景に焚き火のそばで野宿しながらこの曲を聴いたら、そりゃあ素敵な夜になるでしょう。 ガラガラヘビだけは勘弁してほしいけど。

悪いことをする奴らには当然のように悲惨な結末が待ち受けていて、映画の登場人物たちも結局はみんな死んじゃうんですが(だったと思う)、今では戦争映画と同じく西部劇もほとんど死に絶えてしまいました。 派手なドンパチが男子の本能を刺激するのは当然の事で、その昔「ローハイド」や「コンバット」で若き日のクリント・イーストウッドや、渋くて意志の強いサンダース軍曹に夢中になった自分としては寂しい限りです。 絶滅危惧種は、なにもゴリラやジュゴンだけではないってことなんでしょうね。 


ならず者 イーグルスならず者 イーグルス
イーグルスの面々、むさ苦しい格好がよく似合ってます。 実在のアウトロー達をテーマに不朽の名曲「デスペラード」を生んだ名盤。 西部劇の世界を描いた、アメリカのバンドらしいアルバムです。

「ディーコン・ブルース」 スティーリー・ダン 1977年

2008-06-23

いかにも完璧主義で頑固そのものといった面構え、ドナルド・フェイゲンが架空のラジオ局のDJに扮したソロ・アルバム「ナイトフライ」に針を落とした僕は、いきなり1曲目の「I.G.Y.」でこんなにシンプルでこんなにかっこいいイントロがあるのかと感服してしまい、さんざん聴き倒したあげくスティーリー・ダンのアルバムを持ってないのに気が付きました。 そこで最初に買ったのが、雑誌のレビューで「ペグ」のギター・ソロが絶賛されていた名盤「エイジャ」です。

ところが名手ジェイ・グレイドンのプレイは期待していたほどの感動がなくて、ちょっとボヤけたような感じを受けてしまったんですね。 それよりも印象に残ったのは3曲目の「ディーコン・ブルース」で、サビの部分の ♪ I'll learn to work the saxophone ~ というところに形容しがたい心地の良さがありました。 全体的に洗練された大人の雰囲気プンプンのアルバムなんですが、発売当時はロックに夢中でまったく彼らのことは眼中になくて、違いの分かる?年齢になってから聴いたのがかえって良かったのかもしれません。

ところで「ナイトフライ」とほぼ時を同じくして、大瀧詠一の「A LONG VACATION」と山下達郎の「FOR YOU」という日本のポップス・シーンを代表する名盤が発表されたのは興味深いところです。 ジェイ・グレイドンはデヴィッド・フォスターと組んで傑作「AIRPLAY(邦題ロマンティック)」を発表してたし、80年代の初頭はまさにA.O.R.とポップスの黄金時代でした。 当時の音楽シーンを先取りするような形で、70年代にスティーリー・ダンでパズルのピースをはめ込むように楽曲ごとに様々なミュージシャンを起用してアルバムを作り上げたドナルド・フェイゲンは、これぞプロという職人芸を見せてくれてたんですね。


エイジャ スティーリー・ダンエイジャ スティーリー・ダン
モデルの山口小夜子を起用した鮮烈なイメージのジャケットは今見てもクールです。 中身は聴き込むほどに味が出る大人の音楽で、スティーリー・ダンのベスト・アルバムとの声も高い1枚。

「霧の中の二人」 マッシュマッカーン 1970年

2008-06-18

毎回内容充実で楽しみにしている日経BP発行「大人のロック!2008年夏号」の連載"洋楽 一発屋列伝"で、マッシュマッカーンの「霧の中の二人」が紹介されていました。 そのうち取り上げようと思ってた曲なんですが、先を越されたか。 別に張り合っている訳じゃありませんが。 それはさておき、この曲は僕が中学1年の時にヒットした曲で、ラジオから流れてきた数々の洋楽のなかでも印象に残る個人的名曲です。

"ヘドバとダビデ"もそうでしたが、"マッシュマッカーン"というバンド名がまず強烈でしたね。 当時のヒッピー文化を意識したのか、幻覚をイメージさせるネーミングだったとか。 印象的なオルガンのイントロに続いて始まるマイナーなメロディーの曲は日本人の好みに合ってたんでしょうか、しかもこれがちょっと素人っぽいボーカルで親しみやすい。 サビの部分も ♪ I will love you forever ~と分かりやすくてさらに印象的なメロディーです。

あの頃はシングル全盛期というのか、EPレコードが独特の存在感を持っていたように思います。 レコード会社もLPからどの曲をシングル・カットするのか頭を悩ませたりしてたのかもしれませんが、シングルだけがヒットして終わりというミュージシャンも結構いたようです。 これがいわゆる一発屋、一瞬の輝きを放って消えていったものの長い間音楽好きの心に残る名曲を置き土産にどこか遠くへ・・・。 なんだか切なくて素敵じゃありませんか?


霧の中の二人 マッシュマッカーン霧の中の二人 マッシュマッカーン
洋楽ポップスの単発ヒットが次々と生まれた1970年代前半、この曲も大ヒットしました。 日本人受けする哀愁のメロディーに無理矢理くっつけたタイトルの勝利。

「ウーマン・フロム・トーキョー」 ディープ・パープル 1973年

2008-06-10

イントロ一発で気分が高揚してくるのがロックの良いところですが、短いリフでギター・キッズたちの琴線に触れるイントロが作れるかどうか、ここがギタリストの腕の見せ所です。 もはやハードロックのバイブルとなった「スモーク・オン・ザ・ウォーター」を始め、数々の名曲で印象に残るギターを弾いたリッチー・ブラックモアは、見た目ではジミー・ペイジに多少?負けてはいるものの、共にリフ作りの天才と言っていいんじゃないでしょうか。

語り尽くされた感のあるディープ・パープルも久々に聴いてみたらやっぱりいいなと思う曲があって、今回の「ウーマン・フロム・トーキョー」は絶妙にディストーションの効いたギターのイントロが最高に気持ちのいい曲です。 イアン・ギランのボーカルは相変わらず気合いが入っているものの、「スペース・トラッキン」や「チャイルド・イン・タイム」ほどハイテンションではありません。 何と言うかTOTOの「マヌエラ・ラン」やスコーピオンズの「アリゾナ」のようなちょっと肩の力を抜いて楽しめる心地の良さがあるんですよね。

よくこんなメンバーが集まったなと思える第2期パープルもお決まりの仲違いで崩壊へと向かい、特に2枚看板のギターとボーカルの関係が最悪とあってはファンもあきらめるしかありません。 蜜月が長くは続かないのはバンドも男女の仲も同じか。 そんな事はともかく、崩壊寸前の彼らがヤケクソになったのか「ライブ・イン・ジャパン」では後世に語り継がれる名演を残したのに対し、A面1曲目に「ウーマン・フロム・トーキョー」を配した「紫の肖像」は、肝心の日本では今ひとつのセールスだったようです。 夫婦も会社もバンドも所詮は他人の集まり、常に最高のパフォーマンスを見せ続けるのは難しいですね。


ブラック・ナイト-24カラット ディープ・パープルブラック・ナイト-24カラット ディープ・パープル
確かこのアルバムで「ウーマン・フロム・トーキョー」を聴いたような気がする。 奇跡の最強メンバーが揃った第2期ディープ・パープルのヒット曲を網羅したベスト。

「この胸のときめきを」 エルヴィス・プレスリー 1970年

2008-06-03

僕の通っていた中学では年に1回映画館貸切の映画鑑賞会というのがあって、1年の時がアメリカン・ニューシネマの傑作「明日に向かって撃て!」。 B.J.トーマスが歌う「雨に濡れても」をバックに自転車で戯れるポール・ニューマンとキャサリン・ロスがなんだか羨ましかった。 次が白いド派手な衣装を着たモミアゲのオジサンがインパクト最高だったドキュメンタリー「エルヴィス・オン・ステージ」。 最後の年がドルトン・トランボの衝撃的な反戦映画「ジョニーは戦場へ行った」でした。

で、モミアゲのハンサムなオジサンが映画の中で歌った曲が今回の「この胸のときめきを」です。 オジサンといってもエルヴィス・プレスリーは当時まだ35歳で、最高に油の乗り切っているスーパースターでした。 そんなことなどまったく知らない中学生には、ステージで腰をクイクイ振ったり腕をブンブン振り回しながら歌う彼がかっこいいと言うよりもとにかくインパクトがありました。 映画ではオン・ステージだけではなくリハーサルの模様などもあってリラックスしたエルヴィスも見ることができますが、キング・オブ・ロックンロールの歌うバラード「この胸のときめきを」は多感な中学生のハートにしっかり届きましたね。

そんな彼はいかにも映画スターといった典型的な二枚目ではなくて、タレ目とぽってりした唇がセクシーな庶民的男前でした。 ロックンロールが不良の音楽という時代にティーンズやオバ様?たちのハートを鷲掴みにしたものの42歳という若さで亡くなってしまい、当時はドーナツの食べ過ぎで死亡説なども流れてなんだか可哀想でしたね。 さて、彼を知るきっかけとなった映画鑑賞会、作品を選んだのは先生達だったのかどうかもう定かではありませんが、3本ともいまだに評価の高い傑作で、こういう学校行事があったことに感謝してます。 同じ年中行事でもマラソン大会だけは勘弁してほしいと思いましたが。


エルヴィス・オン・ステージ~30th Anniversary Editionエルヴィス・オン・ステージ~30th Anniversary Edition
この人も若くして逝ってしまいましたが、優しい笑顔と素敵なボーカル、派手なアクションで観客を魅了する最高のエンターテナーでした。

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プロフィール

Author:music70s
1957年生まれ。
福岡県在住です。

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