「22才の別れ」 風 1975年

2009-03-28

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何回か前にカルメン・マキ&OZを書いたときに思い出したんですが、高校時代に友人が「オズ」というバンドを組んで文化祭で「22才の別れ」を演ってました。 とても音楽などに縁のなさそうに見えた小学校時代からの友人Y君はリードギター担当で、どの曲だったか見事な口笛まで披露してくれたのには驚きました。 そう言えば「魚屋のオッサンの唄」もこいつに教わったんだった。

ベースとボーカルは中学の時に野球部でピッチャーだったN君、ドラムスは中学時代の友人で同じ高校を受けたものの、何という事か彼はすべってしまって別の高校に行ったK君、もうひとりのギターは誰だったか忘れてしまったけど、こいつもかなり上手かった。 秋も深まってこれから皆受験で忙しくなる高校最後の文化祭で彼らが演奏した「22才の別れ」は、N君のボーカルはイマイチだったけど印象に残っています。

かぐや姫で拓郎や陽水と共に70年代のフォークソング界を牽引する大活躍をした伊勢正三は、解散後にフォークデュオ「風」を結成してまたまたヒット曲を連発します。 彼は南こうせつと同じ高校の先輩後輩で、かぐや姫の中では一応男前を担当してました。 いや、見た目がと言うよりはイメージがです。 こうせつの情感豊かな演歌系の声と違って、サラッと乾いた声がまたいいですね。

乾いた感じがしても冷たく硬い声ではなく、その彼がウェットな曲を歌うからいいんです。 イルカが歌って大ヒットした「なごり雪」など、ソングライターとしての才能も折り紙付きですが、風を解散後目立ったヒットがないのが少し寂しいですね。 この季節なら本当は「なごり雪」の方が記事にしやすいんだけど、ふとY君のバンドのことを思い出したので「22才の別れ」を選びました。 卒業してから一度も会ってないけど酒屋の息子のY、元気にしとるか?


風 シングルコレクション風 シングルコレクション
オリジナル・アルバム未収録曲多数のシングルA面B面全曲を収録。 「22才の別れ」他、「あの唄はもう唄わないのですか」「ささやかなこの人生」など。 フォークには長髪とジーパンが似合います。

「男の世界」 ジェリー・ウォレス 1970年

2009-03-22

僕と同年代の男性なら、中学生くらいの時に一度は「う~ん、マンダム!」という冗談を言ったことがあるんじゃないでしょうか。 もちろんチャールズ・ブロンソンがテレビ・コマーシャルの中で渋い声で吐くセリフなんですが、これだけ映像と音楽がマッチして商品が大ヒットしたCMはあまり記憶にありませんね。 印象には残るけど、いったい何のコマーシャルだっけ?という作品もありますが、広く一般大衆に商品名を知らしめるというCM本来の役目を果たして、最大級の成功を収めた傑作だと思います。

70年代には他にも印象に残るコマーシャルが結構あって、「レッド・サン」でブロンソン、アラン・ドロンと共演した世界のミフネ(もちろん三船敏郎です。)は「男は黙って」サッポロビールを飲んでたし、作家の野坂昭如は「み~んな悩んで大きくなった!」と歌いながらサントリー・ウイスキーを宣伝してたし、鬼才杉山登志が手がけたモービル石油のCMではマイク真木作詞作曲の「気楽に行こうよ」が流れる中、鈴木ヒロミツが車を押してました。

チャールズ・ブロンソンは70年代に入ってからヒットした「狼の挽歌」などで主役を張るようになりましたが、脇役時代に出演した映画にむしろ傑作が多いように思います。 「大脱走」で演じた閉所恐怖症のトンネル掘りの名人や「荒野の七人」の子供達に好かれるガンマン、他にも「バルジ大作戦」や「特攻大作戦」など、肉体労働で鍛えた体と静かな演技でスクリーンを盛り上げてくれました。 そう言えば、人気テレビドラマ「コンバット」にゲスト出演しているのも見たことあります。

「男の世界」を歌ったジェリー・ウォレスについて当時はまったく知らなかったけど、暖かみを帯びた張りのある声が明るいメロディーにぴったりマッチして、アリゾナの荒野を舞台に圧倒的な存在感を見せたチャールズ・ブロンソンを引き立ててましたね。 ウォレスは昨年、ブロンソンは2003年に亡くなってしまいましたが、歌と俳優とロケーションが一体になった見事な作品を残してくれました。 最近のコマーシャルは映画同様、CGを多用して視聴者の目を楽しませてくれるものはたくさんありますが、インパクトのある作品は少ないような気がしてます。


マンダム・男の世界大林宣彦演出のコマーシャルはジェリー・ウォレスの歌ったCMソングと共に記憶に残る傑作。 ブロンソンは日本で大人気となり、スポンサー丹頂の社名は男性用化粧品のブランド名だった「マンダム」に変わっちゃいました。

「よろしく哀愁」 郷ひろみ 1974年

2009-03-17

Tag : 郷ひろみ

古くは三人娘や御三家などという呼び方があって、ファンからすれば色々と比較して楽しむのにちょうどいいのが3人なんですね。 グループでも3人いると俺はあの娘が、私は彼がなどと盛り上がるのが良いところで、かのキャンディーズはスーちゃんと結婚してミキちゃんを秘書にして、ランちゃんを愛人にすると最高だ!なんて言われてたとかそうでないとか。

これもいい加減古い呼び方ですが、新御三家と言われた野口五郎・西城秀樹・郷ひろみの人気アイドル3人の中で、最もアイドルらしかったのが郷ひろみです。 女の子のようなヘアスタイルと芸名、ちょっと甲高い声で僕たち男子からはちょっとバカにされているようなところもありましたが、彼こそ正統派の美少年でデビュー曲の「男の子女の子」はキャラクターにピッタリはまって大ヒットを記録します。

その後は徐々に男っぽいイメージへと変わりつつも「2億4千万の瞳」のようなハジけた曲をリリースして存在感を見せてくれましたが、アイドル時代の名曲「よろしく哀愁」、これがやっぱりいいですね。 デビュー曲と同じくヒットメイカー筒美京平の作曲で、作詞は太く短く生きた安井かずみ(55才の若さで亡くなったんだそうです)。 当時は郷ひろみに対する先入観があったからかあまり記憶に残っていなかったんですが、いい歌は時代を超えて何度でも人の心に蘇るんだなあと思います。

懐かしい芸能人水泳大会で見せた運動神経の良さと今も変わらぬ見事なプロポーション、陣内・紀香の結婚披露宴では主役が霞むようなステージを見せたパワー(だったそうです)。 恋の破局や離婚も何のその、いつでも明るい笑顔の似合うスターらしい男が郷ひろみ。 若い頃はちょっと鼻で笑っていた彼が、なぜかこの頃は少し眩しく見えてしまいます。


THE GREATEST HITS OF HIROMI GO VOL.2 -Ballads-THE GREATEST HITS OF HIROMI GO VOL.2 -Ballads-
デビュー当時の中性的な雰囲気に男っぽい雰囲気をプラスして今でもスターの王道を往く郷ひろみ。 華やか且つコミカルな持ち味も健在です。

「桜三月散歩道」 井上陽水 1973年

2009-03-11

読んだことはないけど梶井基次郎は「桜の樹の下には屍体が埋まっている」と書いたそうで、なんとなく分かるような気もします。 あんなに美しいのはそうに違いない・・・という事らしいんですが、春とはいえまだ肌寒い季節に咲いてあっというまに儚く散ってしまう桜の花には、言われてみればちょっと美しくもコワイ雰囲気が漂っているような。

桜をテーマにした曲はだいたいホンワカしてるか切ないかだと思うんですが、井上陽水が歌った「桜三月散歩道」はちょっと違います。 高校の時に同級生が歌っていたサビの部分の「今は君だけ~」というところがやけに印象に残っていていい曲だなあとは思っていたんですが、あらためて聴き直してみると歌詞の中にあるように狂おしい想いを吐露するような激しい曲なんですね。

この曲を収めた陽水の代表作「氷の世界」は、従来のフォークソングの枠に収まりきれない「あかずの踏切り」や「氷の世界」などのファンキーなナンバーがあるかと思えば叙情的な「帰れない二人」や「白い一日」などもあり、当時としてはやはり衝撃的なアルバムだったと思います。

その中にあって「桜三月散歩道」は韻を踏んだ(と思う)タイトル、印象的なアコースティック・ギターのイントロ、グ~ッと盛り上がって悲しく消えてゆくようなサビのメロディー、途中に入る陽水のセリフと、異彩を放っているように思います。 とてもいいんだけどなんだか落ち着かないそわそわするような気持ちになる、そんな曲ですね。


氷の世界氷の世界 井上陽水
拓郎が「元気です」なら陽水は「氷の世界」。 キャラクターは対照的ですが、どちらも信じられないくらい名曲満載の名盤です。 今から35年以上前に日本で初めてミリオンセラーを記録しました。

「午前1時のスケッチ」 カルメン・マキ&OZ 1975年

2009-03-05

日本語でロックがやれるのかというのは60年代後半から70年代初めにかけての日本のミュージシャン達の重要なテーマで、そりゃ最初は誰でも洋楽ロックのコピーから始まるわけですからね。 最近元メンバーが大麻で逮捕されて話題になったはっぴいえんどが日本語ロックに挑んだ先駆者などと言われてますが、彼らとはまったく違うアプローチで正面からヘヴィーなロックを叩きつけたのがカルメン・マキ&OZでした。

それを可能にしたのはカルメン・マキの類い希な歌唱力と、ギターの春日博文を始めとするメンバー達の演奏力の高さです。 大学に入って「時には母のない子のように」のイメージを完全に覆す、激しく時に優しい彼女のボーカルを初めて聴いたときは驚愕しましたね。 ちょっと冷たくも見えるハーフらしい美貌からは想像も付かない、魂を揺さぶるような凄まじさでしたから。

春日のヘヴィーなリフや粘るリードギターがまたかっこよくて、なんだかブリティッシュ・ロックのギタリストみたいな感じでしたね。 名曲「私は風」を含むデビューアルバムの完成度の高さは素晴らしく、僕は「午前1時のスケッチ」も強く印象に残っています。 ハードと言うよりもヘヴィーなイントロとリフに乗って歌うカルメン・マキのボーカルはドスの効いた迫力があって、どぎついネオンが煌めくちょっと気だるい夜更けの街の光景が目に浮かぶようです。

このバンドを教えてもらったのはひとつ年上の友人だったか、同じくひとつ年上のガールフレンドだったかどちらかだったと思うんですが、今ではもう定かではありません。 ただどちらも音楽的指向が僕より大人だったのは確かで、1年違うだけでこうも世界が違うものかと感心しました。 単に僕が無知だっただけなのかもしれませんが、久しぶりに聴いたカルメン・マキ&OZはどうしようもなく70年代してるところがたまりません。


カルメン・マキ&OZカルメン・マキ&OZ
当時の日本のロックのアルバムとしては異例の売上を記録したファースト。 10分を超えるハードな大作「私は風」は、後にカバーもされる彼女たちの代表作となりました。 70年代ロックの女王、降臨です。

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プロフィール

Author:music70s
1957年生まれ。
福岡県在住です。

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