「涙をこえて」 ステージ101 1971年

2011-12-24

Tag :

以前太田裕美の「木綿のハンカチーフ」を書いた際にも少し触れたのですが、彼女はNHKの音楽番組「ステージ101」に出演していた時期がありました。 僕が中学から高校の時にかけて放送されたこの番組はよく見ていたにもかかわらず、彼女がソロデビューした時はまったく気が付きませんでした。

メンバー(ヤング101)はたくさんいたし、当時彼女は無名だったので分からなかったのはまあいいとして、あれは面白い番組でした。 オーディションで集められた若者たちが歌って踊ってミニコントみたいな事もやるという音楽バラエティーで、調べ直してみたら番組に関わった人たちは作曲家の中村八大を始め、司会者やゲスト出演者たちも大物揃いです。

よく覚えているのは変わった名前の若子内悦郎(わかこないえつろう)さんで、共に長身のヒロさんとのデュオ、「ワカとヒロ」はちょっとカッコ良かったです。 若子内さんはボーカリストとして吉田拓郎のバックで歌ったりと今もプロとして活動してらっしゃるし、驚いたのはハンサムな相方のヒロさんです。

彼はその後芹澤廣明としてチェッカーズの「涙のリクエスト」や岩崎良美の「タッチ」、中森明菜の「少女A」などを作曲する事になるんです。 あの番組の卒業生が音楽界で活躍しているのはなんだか嬉しくなりますね。

そしてこの番組を象徴する曲が素直に感動する「涙をこえて」です。 元々はシング・アウトというグループが69年に歌った曲だそうですが、ステージ101の代表曲として71年のファースト・アルバムのA面トップを飾っています。 あくまでもソロではなくコーラスありきの曲で、イントロから徐々に盛り上がる高揚感のあるメロディーと前向きな歌詞が、またいいんです。

スクールメイツみたいな格好をした女の子と長髪の真面目そうな男たちがニコニコしながら歌って踊るのを如何にもNHKと笑うのか、いや、リアルタイムでこの番組を見ていた人たちはけっしてそうは思わないでしょう。 ヤング101の瞳に映っていたのは明るい未来で、視聴者にもそれが伝わっていたんじゃないでしょうか。

今年はひどい災害があったし相変わらず世の中が良い方向に向かっているとは思えないけど、こんな時こそ夢や希望を感じさせてくれる音楽っていいなと思います。


ステージ101 ファーストステージ101 ファースト
大胆かつ新鮮な構図。 本番が始まる前のワンカットなんでしょうか。 こういう時代や時間を閉じ込めたような写真っていいですね。 懐かしい音楽バラエティー番組から生まれたアルバムです。

「70年代思い出の名曲」でおすすめしたアルバム Vol.6

「魔法 (She Sold Me Magic)」 ルー・クリスティー 1970年

2011-12-13

いきなりインパクトのあるファルセットボイスでヒットしたルー・クリスティーの「魔法」はそのうち記事にしようと思っていたんですが、YouTubeを覗いてたら以前は見当たらなかった貴重な映像がいくつかアップされていたのでようやく書いてみようかという気になった訳です。

とは言ってもこの人に関してはこの曲しか知らないのであまり内容のある事は書けないけど、主に60年代に活躍してたようですね。 初めて聴いてみた彼の66年にヒットした「恋のひらめき (Lightning Strikes)」は如何にも古き良き時代のポップスという感じで、いい曲だけど「魔法」ほどの威力は感じません。

面白いのは曲の長さがやはり3分以内に仕上がっている事で、それどころか2分で終わらせようかという勢いです。 当時のヒット曲はだいたい3分前後というのが不文律で、キューピーだって3分クッキングだしカップラーメンだって3分だしウルトラマンも3分だし、聞くにしろ見るにしろ待つにしろ、ちょうどいいのが3分くらいなんじゃないでしょうか。

僕にとって幸せだったのは70年代前半が洋楽ポップスの黄金時代だったことで、シングルが最も力を持っていた時期でもあると思います。 ただ中学生の小遣いではドーナツ盤でさえ何枚も買うのは困難だったので耳にするのはもっぱらラジオからでしたが、「魔法」はその中でも懐かしい曲のひとつです。

ところで中学の時にはSF小説にも熱中してまして、来春公開のディズニー映画「ジョン・カーター」は当時読んだバロウズの「火星のプリンセス」が原作です。 これもYouTubeで予告編を見てみましたが、なんだかイメージと違うなあ。 原作を読んだ約40年前にもし映画化されていたとしたら主役は間違いなくチャールトン・ヘストン。

ヒロインのデジャー・ソリスは、武部本一郎画伯のイラストの印象が強すぎてちょっと誰が良いのか頭に浮かびません。 CGが凄いのにはもう驚かないので、原作に対する敬意が感じられるか、そっちのほうが気になります。 多感な時期に出会った音楽や小説は、大人になっても気になるものですね。


僕たちの洋楽ヒット Vol.4 1970~71僕たちの洋楽ヒット Vol.4 1970~71
「霧の中の二人」「ローズ・ガーデン」「京都の恋」「悲しき鉄道員」「ナオミの夢」「ブラック・マジック・ウーマン」「黒い炎」「ウィザウト・ユー」などなど、涙モノのラインナップ。

「70年代思い出の名曲」でおすすめしたアルバム Vol.6

Google Ad.




プロフィール

Author:music70s
1957年生まれ。
福岡県在住です。

カテゴリ

最新記事

最新コメント

シンプルアーカイブ

リンク

ミュージック・スタイル

音楽関連サイトリンク集
音楽関連サイトリンク集 MUSIC-STYLE

J-Total Music

無料歌詞検索エンジン

バンドスコア

ベスト・オブ・アメリカン・ロック【ワイド版】

RSSリンクの表示

ご訪問ありがとうございます。

My name is Nipper.

♪ Life is very short and ...