番外編その3.SF小説の愉楽

2008-07-03

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先日文庫本で上・中・下巻の3冊、ドイツのフランク・シェッツィングという人が書いたSF小説「深海のYrr(イール)」を読んでみました。 ノルウェー海でメタンハイドレード層を掘り続ける新種のゴカイが発見され、カナダ西岸ではクジラやオルカの群れが人を襲い、世界各地の海でも次々と異変が・・・という導入部でこの先どうなるのかとワクワクさせてくれました。 音楽でも小説でも、特にSFはイントロが大事です。 とりわけプロローグの描写は秀逸でしたが、ちょっと極端な性格のアメリカ軍の偉い人が登場するあたりは多少映画化を意識したんでしょうか。 それでも連日深夜まで本を読んだのは久しぶりで、なかなか面白い小説でした。

小学生の頃からSF小説が大好きで最初はジュール・ベルヌやH.G.ウェルズから、中学に上がると巨匠ハインラインのタイム・トラベルものの名作「夏への扉」や、ターザンで有名なバロウズの血湧き肉躍る冒険譚「火星シリーズ」、それからスペース・オペラの傑作E.E.スミスの「レンズマン・シリーズ」などを読みあさって、もう止まらなくなってきました。 さらに学年一の秀才だったクラスメートから「これ面白いから読め」と薦められた小松左京の短編集「地球になった男」を読んでこれも夢中になってしまい、和洋問わずセンス・オブ・ワンダーの世界に日夜想像を巡らせることになりました。

小松左京を教えてくれたK君は県下でも有数の進学校に進んだものの2年の時に事故であっさり亡くなってしまい、人生って儚いものだなあと思いましたが、今でも彼のことを時々思い出します。 さて、SF小説ほど映像化にふさわしいものはなくて、先に挙げたウェルズだけでも「タイム・マシン」「モロー博士の島」「宇宙戦争」「透明人間」と、いずれも複数回映画化されています。 ハーバード卒で医学の博士号を持つヒット・メーカー、マイクル・クライトン(なんと身長206センチ!)の「タイムライン」「ジュラシック・パーク」「失われた黄金都市」「アンドロメダ病原体」など、SFを映画化するためにCGは進化してきたかのようです。

かたや日本では重鎮小松左京の「日本沈没」「復活の日」、それから役者もやる筒井康隆の「時をかける少女」あたりがヒットしましたね。 小松は日本人を難民にする為にわざわざ日本を沈めたんですが、長編・短編共アイデアの豊富さでは他を圧倒するところがあります。 小学生の頃に知能指数が180近くあって親があわてたという筒井は、SFではありませんが風呂の排水口に睾丸が吸い込まれて抜けなくなった男の悲喜劇を描いて爆笑させてくれました。 ああ、本当に早川書房や東京創元社にはお世話になったなあ。 最近はめっきり読書量が減ってしまいましたが、SFに限らずぼちぼち新しい傑作を探してみようかという気持ちがちょっと出てきたところです。 


星を継ぐもの J.P.ホーガン星を継ぐもの J.P.ホーガン
月面で死後5万年を経過した深紅の宇宙服をまとった死体が発見された・・・。 最後に静かな感動を呼ぶ壮大なスケールのSFミステリー。 文句なしで社会人になってから読んだSFのベスト。

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